弊社は公認会計士資格スクール「CPA会計学院」を始め、簿記や会計を完全無料で学べる「CPAラーニング」の運営やキャリア支援まで、会計人材に関する「学び」「キャリア」「人材交流」の支援事業を20年以上にわたり展開しています。また、昨年8月より会計人材特化型求人サイト「CPAジョブズ」を本格ローンチしたほか、グループ会社のCPAキャリアサポートでは、会計人材の転職サポート「CPASSキャリア」の運営などを通じて、会計人材のキャリアアップを支援しています。
2023年12月に発行したニュースレターVol.1では、会計人材はその重要性が増す一方で不足していることをお伝えしました。また日本では、会計実務の最新情報や業界動向等をキャッチアップする機会はまだまだ少なく、会計人材の横のつながりも少ないのが現状で、会計人材のスキルアップ・キャリアアップの機会は発展途上です。本ニュースレターでは、会計人材のキャリアアップやコミュニティの重要性をお伝えするとともに、弊社による会計人材への生涯支援の取り組みを紹介します。
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Topics
- 会計人材のキャリアの多様化
- 会計人材のコミュニティ
- 会計人材の生涯支援を行う弊社の取り組み
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会計人材のキャリアの多様化
会計人材は、企業の経理財務や証券会社、ファンドなど様々な職業・職種で活躍しています。企業が活動する上で外せないものの一つは「お金の話」ですが、「企業のお金に関する情報=会計」と考えると、会計の仕事はすべての企業に関わり、それだけ会計人材が活躍していると言えます。
監査に対するニーズが量的に拡大する中で、質的にもより深度ある監査が求められていること、監査以外の業務に対する社会の要請の拡大・多様化により、監査法人や公認会計士事務所に所属する会計人材ばかりでなく、企業内等においても会計の専門家に対する需要が増大していることなどによって、特に公認会計士のキャリアは多様化しています。
例えば、公認会計士の就職先としてまず挙げられるのが監査法人です。監査法人は、この2年半で28法人も増加(110.9%)しており、公認会計士試験合格者のうち約9割がファーストキャリアとして監査法人に就職すると言われています※1。監査法人で長く働きキャリアを構築する人材もいますが、近年、監査法人を経てスタートアップ企業やコンサルティングファームなど、別の職業・職種でキャリアを築く人材が増えています。 ※1 参照:https://cpass-net.jp/posts/bB1ITSoT
<公認会計士が活躍する職業(一例)>
■IPOを目指すスタートアップ企業
IPOを目指すスタートアップ企業では、「創業」「上場準備期」「上場後」といった事業フェーズ応じた経営企画立案・準備が求められます。少数精鋭の組織も多く、1人または少人数で、様々なステークホルダーとコミュニケーションを取る必要があり、幅広い会計スキルが活かされます。
■コンサルティングファーム
企業の抱える課題解決をサポートする総合コンサルティング会社は、ERPの導入コンサルに強みを持つところも多いです。ビジネスを見極める力やコミュニケーション能力が重要ですが、会計系資格が活きる職業でもあります。また、会計系コンサルティング会社では、株式公開支援やM&A支援、組織再編などをサポートするため、幅広い会計スキルが活かされます。
■グローバル企業を支える監査法人
多くの公認会計士がファーストキャリアとして選択する監査法人ですが、監査法人内でも多様なキャリア形成を行えます。例えば、「U.S.CPA(米国公認会計士)」は、国際的な会計スキルと知識を有する会計人材として、近年注目が集まっています。U.S.CPA資格取得者は、グローバル企業における海外進出や合併などをサポートしたり、海外の監査法人で活躍することも可能です。
また、会計やファイナンスの専門職「FP&A*2」を導入する企業が増え始めています。FP&Aは、事業会社の事業部ごとに配置され、CFOの下で予算管理など経理・財務部の業務に加え、経営戦略立案にも関わります。日本の上場企業を対象とした調査では、3割弱の企業がFP&Aの強化に取り組んでいます*3。こうしたことからも、会計人材の活躍の場は広がっていくことが見込まれます。
*2 ファイナンシャルプランニング&アナリシス
*3 参照:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC2871A0Y3A820C2000000/
会計人材のコミュニティ
会計関連業務は機密性が高く、また1人経理の企業も多いなど、会計人材はなかなか横のつながりを持てない状況です。しかしながら、様々な法改正や情報開示の流れなど取り巻く環境の変化は早く、1人で情報収集や勉強をするには限界があります。このような状況のなか、会計人材を対象としたイベントや交流会が登場しています。実際に、会計人材の交流会をきっかけに会計人材が活躍できる領域の広さを感じて起業する事例なども出始めています。会計人材が交流しお互いのノウハウや知見を共有することは、会計人材の活性化につながるのではないでしょうか。
弊社は会計人材のスキルアップや情報交換やコミュニティ形成等を目的として、月10回程、イベントや交流会を実施しており、参加者からは「普段触れない領域を知る重要性を感じた」といった感想をいただいています。
会計人材の生涯支援を行うCPAエクセレントパートナーズグループ
弊社は各事業・サービスを通じて「学び」⇒「キャリアップ」⇒「交流の機会」を提供することで、新たな会計人材を社会へ送り出し、その後の生涯支援まで、一貫したサービスを提供しています。その背景には、資格取得を支援するだけでなく、会計人材一人ひとりに応じたスキルアップと活躍する場所を提供することで、社会で活躍できる会計人材が増加し、日本経済・企業全体の活性化につながるという考えがあります。
<CPAグループが構築する成長ループ>
■キャリア支援事業について
弊社は会計人材の生涯支援の一環として、キャリア支援事業を展開しています。
1)会計人材特化型 求人サイト 「CPAジョブズ」
会計人材特化型求人サイトです。経理や財務、経営企画、管理職候補、会計アシスタント職などの求人を取り扱い、経理・会計経験の有無に関わらず、向上心高く学び続ける会計人材と求人企業のマッチングを実現します。
2)会計人材の転職サポート「CPASSキャリア」の運営
公認会計士をはじめとした高度会計人材のための転職支援サービスです。実務経験の長いキャリアコンサルタントと、公認会計士のサポーターが協力しながら、会計人材のキャリアアップをサポートしています。
■生涯支援プラットフォーム「CPASS」について
会計人材の生涯支援を目的とし、「人と繋がり、可能性を広げる場」をコンセプトに展開されるプラットフォームです。IFRSやM&A等の実務に活かせる専門知識情報や、コミュニケーションスキル等のソフトスキル、活躍する会計人材を紹介するロールモデル紹介コーナー、などを随時オンラインで発信しています。また、会計人材同士の交流会を「CPASS LOUNGE」にてオフライン開催。オンラインオフライン双方で、会計人材をサポートしています。
また、「CPA会計学院」卒業生に向けたアルムナイサイトを運営しています。利用者間の個別チャットやトークルームの作成など、運営を介さない情報交換の場として活用いただいています。また、代表の国見をはじめメンバーが各種イベントでの講演等も積極的に行い、多方面から会計人材のキャリアに関する情報を発信しています。
弊社代表取締役 国見 健介のコメント
「会計人材に貢献するインフラ企業になる」。それが、私たちCPAエクセレントパートナーズが追求するビジョンです。 会計人材は、さまざまな形で日本中のすべての企業・組織に関わっています。また、数字のスペシャリストとして、企業・組織の“未来”をつくっていける縁の下の力持ち的存在です。そのように社会にとって不可欠な会計人材に対して、多面的に貢献することが私たちの目標です。
私たちは公認会計士試験の合格者を多数輩出してきましたが、公認会計士のみならず、簿記などの会計資格の有資格者や、会計業務に携わる方など、全ての会計人材の生涯支援を通じ、会計人材の皆さんに「CPAで学んで、人生が豊かになった」と感じていただくことが最も大切だと考えています。
その想いを胸に、今後は次世代のリーダーを育てる「Next-CFO」の開始や、会計人材向けコミュニティ「CPASS」イベントの更なる活性化などによって、より多くの優秀な会計人材を育成・輩出することで、すべての企業・組織や社会全体にも貢献してまいります。